大学教員,科学と教育と音楽について語る

大学教員(気象予報士)でありギター弾きのワタシが,天気に科学に教育に音楽に,日々思う雑感を語ります。

ナントカダイエットで本当に体重は減るのか

 ダイエットのやり方に関して,それはもう山ほど色々な話があります。バナナがいいやら,トマトがいいやら,納豆が効くやら,~という運動が痩せるとか,毎日たったの1分でお腹が凹む!,とか,YouTubeで「ダイエット」で検索すれば動画がワンサカ出てきます。

 でも正直なところ,それらのうちの何かを実際にやってみて,「うあ,体重落ちた!」ということ,あんまりないのではと思います。まあ,若干落ちたかな,落ちた気がする,とうことが大半ではないでしょうか。

 以前,科学的に証明されたということは本当に真理なのか,という旨の記事を投稿しました。科学的に証明されたと言っても,それは真理というものがあるのならば,その真理の一側面を示していると思われるにすぎない,というようなお話でした。

yyamane.hatenablog.com

 ダイエット法に関する色々な話について,科学的に証明されたというものは結構あります。それらの多くは,ある特定の条件下で「科学的に」確かめられたものだと思います。科学的に何かを証明をしようとする場合,条件をコントロールして仮説を確かめることになります。~という原因により~が生じるという仮説を証明したい場合,条件を明確にコントロールしていないと,「それが原因じゃなくて他の原因で生じたのではないか」と突っ込まれるからです。となると,どうしても科学的に証明されたことは,ある条件下ではそうかもしれないが違う条件では違うかもしれない。真理というものがあるならば,その一側面を示しているに過ぎないわけです。

 ダイエットについて言えば,あるダイエット法を試みようとする人の体質や生活環境,習慣,住んでいる地域の自然環境など,実に条件が様々あり,そのダイエット法が科学的に確かめられた条件にピッタリの状況にいる人はまずいないと思います。となると,たまたまそのダイエット法がピッタリという人もいるかもしれませんが,大抵の人にとっては「何だかなあ,ようわからんなあ」という結果になることが多いのだと思います。

 ではどうすればよいでしょうか。ワタシの考えとしては,色々な方法を試してみて,自分なりの自分にあった方法やその組み合わせを試行錯誤して編み出していくことかなと思います。色々な方法の一つ一つが全く無駄というわけではないと思います。人それぞれ状況が違うので,それぞれに合わした方法の組み合わせのアレンジが必要だということです。

 ところで,ほぼ誰に対しても極めて効果的なダイエット方法っていうのが一つあり,それは「何も食べない」ということなのですが,そういうわけにもいかないというところが実に悩ましいところであります。我々はより確実に真理に近い科学的な証明を求めるのですが,「何も食べないと痩せる」というかなり確実性の高いことには従えないというジレンマのようなものを抱えているわけです。

 ダイエットは奥が深い(笑)。