大学教員,科学と教育と音楽について語る

大学教員(気象予報士)でありギター弾きのワタシが,天気に科学に教育に音楽に,日々思う雑感を語ります。

海外調査中はよくアイデアがわいてくる

 海外調査中はなぜかよく色々なアイデアがわいてきます。今ある問題の解決のためのアイデアだけdなく,今まだ思いつかなかった新しい発想やアイデアもよくわいてきます。

 私の海外調査において結構多くの時間を占めるのが車での移動の時間です。観測測器を広域に展開しているので,最も遠方の観測地点まで行くのに6時間ほど車に乗っていることもあります。このような長時間の車での移動中に窓の外を見ながらボーっとしつつ,「あのデータをどういうふうに解析していこうか」「来年度のあの授業,どういう方向性でいこうか」という感じでのんびり今後のことを考えていたりすると,「あ,こうしてみようか」「あ,あれとあれを繋げればいいんちゃう」といった感じで,ふっと色々なアイデアがわいてくることが結構あります。

 ボーっとしているときや睡眠中でも,脳は休んでいるようで実は記憶を整理したりして結構働いるそうです。一晩寝て起きた時に良いアイデアがひらめくという話をよく聞きますが,これも寝ている間に今まで混沌としていた脳の中の記憶が睡眠中に整理され,その結果新しいものが生まれてくるということだそうです。

 海外,特に私が研究対象とするインドやバングラデシュはあらゆるものが日本と異なるとても刺激的な国です。共同研究者の方々との会話は英語。刺激のインプットがすごいし,アウトプットは英語ということで,日本にいるときよりも脳はフル回転。そんな刺激的なインプットとアウトプットの合間のボーっとするタイミングで脳内がいい感じで整理され,その結果として色々な新しいアイデアや発想がわいてくるのかもしれません。脳科学的に正しいのかどうかわかりませんが,自分の実感としてはそんな感じ。

 いつもと全く違う環境に身をおくことで新たな発想やアイデアがわいてくる。そんなに頻繁にインドやバングラに来ることはできないですが(というか,頻繁に来てしまったらいつもと違う環境ではなくなってしまう),普段日本にいる時も,なるべく日常とは違う非日常的な環境に身を置くようにしようかなと思います。