先日,ソロ祭というイベントに参加させていただき,初めて本格的にギター弾き語りをさせていただきました。このイベント,今までバンドやデュオなどで活動してきたけどソロは初めて,或いは,ピアノでソロをやってきたけどギターでソロは初めて,というような方々が主に参加されるものでして,皆さんご自分にとっての新しい形で色々な表現をされていて,とてもいい刺激をいただきました。実はこれまでに遊び程度でのソロ出演は何度かあったのですが,今回のように丸ごと自分一人に時間が与えられてそこでパフォーマンスするガチのソロは初経験となりました。
さて,このソロライブに向けてずっと練習をしていたのですが,改めて思ったのは,ギター弾きながら歌を歌うって難しいなあということ。歌うだけ,ギター弾くだけ,それぞれだけならばまあまあできるけど,この二つを同時にやると「なんか違うな」となってしまう。ギターのコード進行が気になって歌がおざなりになったり,その逆もあったりで。時々,「なんで二つ一度にやらなあんねん」と一人で少々キレ気味になったり(笑)。一人でやる意味がわからなくなることも多々ありました。
ただ,本番が近づくにつれ,自分で自分をいかに感動させるかことができるか,その大切さがソロの練習という自分と向き合う中でわかってきました。自分は何をどう表現したいのか,自分が音楽で感動できるポイントはどんなところか,どう弾いてどう歌えば自分で自分をトキメカセルことができるか,そんなところが何となくつかめたような気がします。そして,自分でやって自分が感動できる音楽ができれば,聴いている人にもそれが伝わる。自分が音楽をただ聞くだけではなくて演奏する意味は,その感動を他の人ととも分かち合いたいということ。自分の音楽で他の人もハッピーになれば自分もハッピー,ということなんですね。一人でもいいから,自分の表現する音楽で感動したり元気になったり,若かりし頃を思い出して胸がキュンとなったり,そういう思いが伝われば嬉しい。ソロで自分と向き合う中でそんな思いを持つようになりました。
今までは,自分の演奏を聴いている人にいかに「上手い」と言ってもらえるかどうか,そこばかりに気が向いていたような気がする。なので,演奏中も悪い意味で人の目ばかりが気になる。そうすると自分の気持ちを置き去りにして,心の入っていない演奏になる。自分も自分の演奏を聴いてくれた人もハッピーになれない。自分が音楽をやることの意味もわからなくなってくる。そんな状態になっていたような気がします。
自分が好きでワクワクしてドキドキして胸がキュンとする音楽をまずやって,それを聴いた人が「いいな」と思ったり,或いは「一緒に演奏させて」という感じで一緒にやる中でデュオやバンドになっていったり,自分発の音楽から人が繋がり皆が幸せになれる。そうなればいいな,そういう音楽活動をしていきたいなと思うようになりました。
自分が音楽をやる意味,胸キュンのオスソワケですな。