大学教員,科学と教育と音楽について語る

大学教員(気象予報士)でありギター弾きのワタシが,天気に科学に教育に音楽に,日々思う雑感を語ります。

インド行き航空便がキャンセルに

 9月初めにインドへの出張を予定しております。既に航空券の手配も済ませ,ホテルの予約も完了。なのに・・・。

 本日午前に航空券の手配を依頼した旅行代理店より「インド行きの航空便がキャンセルになった」との連絡が!代替のフライト案が航空会社から示されたが,渡航日程が数日ずれてしまう。しかし,仕方ない。既に出張するということで日本及びインドの共同研究者とも話を進めている。今更行かないわけにいかないし。というわけで,各方面と確認及び調整を図り渡航日程をずらして航空会社からの代替案のフライトで航空券を再手配してもらうことに。

 実はインドの航空会社ではこのような急遽のフライトキャンセルは時々あります。今回のように自分が乗る予定の飛行機がキャンセルになったことは過去にも何度かあった。或いは,インド国内でこれから乗る予定の飛行機の搭乗口を空港のモニターで確認していると,他の便で「CANCELED」と表示されているのをよく見かける(つまり,これはその便がキャンセルになったということ)。ちなみに「DELAYED」(遅延)もよく見る。

 ちゃんと調べたりして確認したわけではないが,おそらく飛行機1機飛ばすには相当なコストがかかるだろうから,それに見合わない乗客数だと採算が合わないのでフライトをキャンセルするのだろう。まあ,経営判断としてはアリだとは思う。ただ,客としては大変な迷惑。予定が狂うし,それに伴って各方面との調整が大変だし,場合によっては渡航を急遽取りやめにしないといけないこともあるだろう。ビジネス関係の渡航ならば経済的に大きな損失が生じることもあるかもしれない。今回私も始めは「インドの航空会社はこれだから困る。次回からインドの航空会社はやめるか」と思った。ただ,先に述べたように,フライトのキャンセルはインドでは割とある。私が思うに,インドの人々も基本的には迷惑だと思ってはいるものの,「まあこういうこともあるさ」という感じの受け止め方をしているように思う。そして,そのような急なキャンセルに伴う様々な変更に対して割と寛容というか柔軟であるような気がする。そう考えると,日本はそのような急なキャンセルに対する色々な変更はなかなか大変。そして「もうこの会社は利用しない」となったりする。これって,インドに比べると日本は少々寛容性というか柔軟性がないと言えるのかもしれない。実はインドに来るとある種の日本で感じる息苦しさがなく気楽に感じられて,それが私にとってインドの魅力の一つとなっているのだが,その気楽さはこういうインドと日本の違いに関係しているのかもしれない。ただ,これはどっちが良い悪いというか,文化や習慣,考え方の違い。言い方によっては,日本はそれだけキッチリしているともいえる。

 しかしながら,昨今の日本においては,インドとの文化や習慣などの違いでは説明できそうもない,それをはるかに超えた理由背景での「不寛容さ」を感じてならない。なので,出張ではあるが,私にとってのインド行きは息苦しい日本から脱する「癒し」にもなるのである。