大学教員,科学と教育と音楽について語る

大学教員(気象予報士)でありギター弾きのワタシが,天気に科学に教育に音楽に,日々思う雑感を語ります。

何千万年後かの地学の授業

 毎年地学の講義で,「今からおよそ2億5千年前から6600万年までの間の時代を中生代といいます。この中生代は恐竜という大型の爬虫類が大繁栄した時代です。」というような,地層や化石という証拠から明らかにされる地球の歴史に関する話をします。

 さて,何千万年後には人間は絶滅してしまっていて,他の生物が地球を支配しているかもしれません。例えば,ネズミのある種が地球を支配し文明を築く。その中で,過去の地球の歴史を解明し,その成果を学校で子ネズミたちに教えているかもしれない。「今から■万年前から▲万年前までの間のヒト時代にはヒトが大繁栄し,コンクリートとよばれるものを材料として高度な構造物を構築し,また自動車と呼ばれる移動と輸送のための機械を作り出すなどして高度な文明を築いていました。ヒト時代の地層からは多くのコンクリート片や自動車の部品と思われるものが地層から発見されています」というような感じで講義をしているのかもしれません。運が良ければ私も化石としてデビューしているかも。あ,でも火葬されて灰になってしまってはそれも無理ですね。

 我々ヒトが大繁栄しているこの時代を,未来の地球の支配者たちはどのように理解し語っているのでしょうか。